盆中日

公開されているライブカメラから日本各地の高速道路や海水浴場を見る。山の日に下り道路で渋滞が始まって、盆中日の今日は上り道路での渋滞がピークになるとのこと。働いている人のお盆は慌ただしい。

私も病気になる前、バタバタするのが好きだった。仕事に疲れていても土日に遊ばないで家で休むなんてことはしなかった。休みは仕事をしながら取るものだと思ってきた。

あの悪夢の日から体は思う動きはしてくれない、こんな体になってもどうして生きているのか考える。膝の痛みは注射で一時的に消えていたが日記を書いた翌日から戻ってきていた。長い散歩も足の運動も止めた。主治医の先生、あなたは正しかった。今、痛みは和らいでいる。

先日、近くの公民館に涼みに行ったときに見つけた哲学者の中島義道の「狂人三歩手前」を読んだ。近いなと感じた。いつか死ぬ。今日生まれた人も100年経てば死ぬ。考えても考えなくてもいつか死ぬ。かつても、余命半年も余命30年も同じで、死ぬも生きるも同じと思った傲慢な時があった。

哲学者ウィトゲンシュタインの言うように、「どうして生きているのか」などは世界を写すことしかできない言葉では表現出来ず、そんな疑問がそもそも間違っているとは感じつつもつい投げかける。

人生は正解のないことを決めていく行為を死ぬまで続けること、とはるか前から知ってはいたのに。

セミの鳴き声が気分を変える。机の上に半田ごてがある。中国製で届くまで数週間かかることもある電子部品をAmazonから発注する。雨滴センサー、サーモスタット温度熱センサスイッチ、温度センサー付きリアル時間時計モジュール・・・。いずれも1個2百円くらいなので、発注ボタンを押すのにさほど躊躇しない。忘れたころに商品が届き、私は夏の自由研究をする。

風はなく、窓の風鈴は鳴っていない。

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